2009年9月26日土曜日

DNAの抽出実験プリント

「台所で30 分間、バナナのDNAが取り出せる! 」の実験プリントを作りました。

やまぐち総合教育支援センターの資料を改良しています。
やまぐち総合教育支援センターの許可も得ています。
写真を入れて使いやすくしました。

■DNAの抽出実験プリント(PDFにリンク)■

【やまぐち総合教育支援センターの資料を改良】
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         DNAの抽出実験
 (  台所で30 分間、バナナのDNAが取り出せる! )
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■1 はじめに
バナナやブロッコリーなど、DNAを多く含む試料から、DNA、タンパク質、細胞膜のそれぞれの化学的性質の違いを利用して、DNAを抽出し、ガラス棒にまきとる。DNA分子は、何重ものらせんをつくって折り曲げられ、圧縮されて小さい核の中に入っている。 たとえば、ヒトをつくっている細胞1個の核の中にあるDNAをほぐして1 本の糸にすると、その長さは約2mに達すると計算できる。

■2 実験の実際
[目的]
身近な食物から、簡単な方法でDNAを抽出する。

[準備]
材料: バナナ
器具: ビニール袋、 ペットボトルで作った容器、ペーパーフィルター(コーヒー用)、 割りばし
薬品: 10%食塩水、 台所用中性洗剤、無水エタノール(ドラッグストアーで1300 円くらい)、

[実験]
① バナナの皮をむき、食べる部分の半分程度をビニール袋に入れて、手でもんでやわらかくする。
② ①に10%食塩水をバナナが浸るぐらいまで入れ、ビニール袋をよくもんで食塩水とバナナをなじませる。
 ※DNAが壊れないよう、やさしく混ぜる。
③ ペーパーフィルターで②をこす。
④ ③でこした液に中性洗剤を1、2滴入れ、数回混ぜる。
⑤ ④の液の2~3倍ぐらいのエタノールをゆっくり流し入れる。

⑥ エタノールとバナナの溶液の境界面あたりに白いもやもやしたものが出てくる。これがDNAである。

■[薬品のはたらき]
・ 食塩水:
タンパク質とDNA の結合を切るはたらき。
・ 中性洗剤:
中性洗剤中の界面活性剤により、脂質を乳化し細胞膜等を壊すはたらき。
・ エタノール:
DNA はエタノールに溶けないので、食塩水に溶けていたDNA が白い糸状にふわふわと現れる。
冷たいエタノールの方が溶解度が下がるのでより多く現れる。(エタノール沈殿法という)